第55回定期演奏会

12月18日(日)焼津文化会館にて第55回定期演奏会を開催しました。

第一部は、今年当団がコンクールにて自由曲として演奏した「いにしえの時から」の作曲者としてお馴染みヤン・ヴァンデル=ローストが作曲した「FLASHING WINDS」で幕が開きました。2曲目に吹奏楽コンクールの自由曲としても有名な福田洋介作「さくらのうた」を演奏した後、アメリカを代表する作曲家アルフレッド・リードの名曲「ハムレットへの音楽」をお届けしました。本作は名前の通り、シェイクスピアの四台悲劇の一つであるハムレットを題材にした組曲です。輝かしい金管ファンファーレによって奏でられる華やかな宮中の様子から、ハムレットとオフィーリアが愛し合う場面、そして最後はハムレットが静かに死にゆく姿をストーリーに沿って描かれた作品でした。

第二部は、静岡大学吹奏楽団のオリジナル作品である水口透作「FANFARE」を演奏した後、東海大学付属高輪台高校の委嘱作品である福島弘和作「シンフォニエッタ第三番 響きの森」を演奏しました。音と音が響きあい重なり合う様子が木と木が茂った森のように聞こえると感じて名付けられたタイトルの通り、冒頭に奏でられたモチーフが変化しながら様々なパートに移り響きあっていく様子はまさに木々が茂った森のように感じられ、曲に込められた世界観を表現できた演奏だったと思います。

最後は、本日出演した全団員でレスピーギ作「交響詩 ローマの祭り」を演奏しました。楽章ごとに分かれた4つの祭りはそれぞれ時代が異なり、過去から現代へ時を追うような形で往年のローマの様子を描いています。オーケストラアレンジの作品である本作は技術的にも音楽的にも非常に難易度の高い作品でしたが、団員全員の熱のこもった熱く迫力のある演奏をお届けできたのではないでしょうか。

今回は3年ぶりに定期演奏会という名前を冠して開催することができました。本演奏会をもって4年生は卒団となり、新体制での活動がスタートします。演奏会に携わっていただいた全ての方に感謝申し上げるとともに今後も静岡大学吹奏楽団をよろしくお願いします。