【曲紹介ばいおん】祝典序曲「オリンピカ」
皆さんこんにちは、どうも企画係です。曲紹介ばいおんのお時間です。
今回ご紹介する曲はコチラ!
OLYMPICA -Festival Overture for Band-
ということで、ヤン・ヴァン=デル=ロースト作曲
祝典序曲「オリンピカ」 です。
すみませんふざけまs(殴
まずご存知の方も多いとは思いますが、作曲者のヴァン=デル=ローストについて少し。
ヤン・ヴァン=デル=ロースト、本名ヤン・フランス・ヨーゼフ・ヴァン=デル=ロースト(Jan Frans Joseph Van der Roost)さんはベルギー出身の作曲家です。お名前が複雑すぎてよく間違えられてる方ですね。病んでるローストさんではありません。
とりあえず苗字がヴァン=デル=ロースト、ファーストネームがヤンだと覚えておけば問題ないでしょう。ダンブルドア先生よりは簡単でしょう?
1956年生まれ、御年64歳のヤンは日本では『コンサートマーチ「アルセナール」』や『カンタベリー・コラール』、『交響詩「スパルタクス」』などの吹奏楽作品が著名ですが、吹奏楽に限らずブラスバンドから管弦楽、声楽に室内楽まで幅広い分野で手腕を発揮する多才な作曲家です。また世界各地の音楽アカデミーで教鞭をとっており、昨年のコンクールで爆発的に流行した『ブリュッセル・レクイエム』の作曲者アッペルモントは彼と同郷の教え子にあたります。どうでもいいけどアッペルモントめっちゃイケメンだから画像検索してみて。
さて、親日家として知られる彼はこれまで日本の団体に数多くの作品を提供しており、“Hidamari”(陽だまり)や“Sayonara”(さよなら)といった日本語タイトルの作品も複数存在します。
その中で1992年に長野市民吹奏楽団創立20周年記念で作曲されたこの『オリンピカ』は、ヤンが初めて日本の団体のために書いた作品であり、当時36歳の若手作曲家ヴァン=デル=ローストの名前が国内に広がるきっかけとなったエネルギッシュな祝典序曲です。
“OLYMPICA“というタイトルは6年後の1998年に開催を控えていた長野オリンピックを意識してつけられたものだと言われています。イタリア語の”Olympico”を女性名詞化した、みたいな感じでしょうか。誰か詳しい人教えて。まあ結局ゴロがよかったんでしょうけど。
曲の話に入ります。
「長野市民吹奏楽団への祝意」「同楽団メンバーのバンド活動にかける意気込み」「長野市周辺に広がる豊かな自然」の三つをテーマとして盛り込んだこの壮大な序曲は、大規模なソナタ形式(序奏-提示-展開-再現-結尾からなる形式(超雑な説明))により構成されます。
祭典の開催を告げるチャイムで幕を開けるとファンファーレ風のダイナミックな主題に繋がり、リズミカルで快活な音楽が展開されるアレグロ・スピリトーゾの主部、金管と木管によるコラールが奏でられるポコ・メノモッソ、ダル・セーニョ後の再現部、そして荘厳なコーダで締めくくられる約10分の大作です。
特に最後のコーダは圧巻で、筆者は初めて音源を聴いたとき「あれ、今聴いてたのローマの松じゃないよな…?」と困惑したものです。え、わからない?そんなぁ…
Ddur、ニ長調で終わる曲は名作だとよくいわれますが、「オリンピカ」もその例に漏れません。まさしく祝典のための序曲、願いや祈りを籠めつつも最後には花火をドッカンドッカン打ち上げて国を挙げて盛大に吉事を祝う、そんな印象の作品です。
さて、この記事を読んで若き日のヴァン=デル=ローストの珠玉の一曲、聴いてみたくなりましたよね?
このあと何を言うかはもうおわかりですね?
後悔は、させません…
かいたひと:ちゅーばおじさん