【曲紹介ばいおん】巨人の肩に乗って

演奏会の選曲から演出まで!企画係です!
12月14日(日)、三島市文化会館ゆうゆうホールにて行われます、
静岡大学吹奏楽団
第58回定期演奏会
本日は、演奏会のトリを飾る、
「巨人の肩に乗って」についてご紹介します。
本作は、イギリスの作曲家、ピーター・グレイアムによって、
当時ブラスバンドのための楽曲として作曲され、
イギリスのコーリー・バンドによって2009年に初演されています。
曲名にある「巨人の肩に乗る」とは、
一般的に「偉大な先人達、またはその功績の上に立つ」という意味の比喩表現であり、
この楽曲における「巨人」は、今日の金管楽器奏法の向上に貢献した、
アメリカの偉大なプレイヤー達のことを指しているとされています。
曲は、三楽章構成の協奏曲です。
第1楽章「Fanfares」は、伝説的なシカゴ交響楽団のブラス・セクションにちなんだもので、
ブルックナーの「交響曲第8番」第4楽章の主題から作られた堂々とした冒頭のファンファーレと、
木管楽器群による超絶技巧が聴衆を圧倒します。

第2楽章「Elegy」は、ジャズの帝王であるトランペット奏者マイルス・デイビスとトロンボーン奏者トミー・ドーシーの2人に敬意を込めた楽章となっています。
ジャズの起源である黒人霊歌をモチーフとしたソロが、叙情的なメロディと呼応しながら曲が進んでいきます。

第3楽章「Fantasie Brillante」は、19世紀末に活躍したスーザ・バンドの金管楽器の名手たちがオマージュされています。
楽章の冒頭はテンポの速い目まぐるしい動きで始まりますが、
途中、コルネット、トロンボーン、バリトンホーンの名手たちをイメージさせる各金管楽器のソロが断片的に現れます。
各ソロと一連のアンサンブルは、徐々に第1楽章のファンファーレの再現へとつながり、作品をドラマチックに終結させます。
金管楽器の力強いハーモニーや木管楽器の技巧的なフレーズ、叙情的なソロ回しやエネルギッシュな合奏部など、三楽章すべてに吹奏楽の魅力が詰まった本作を、この一年間の集大成として演奏いたします。
是非会場でお聴きください!

第58回定期演奏会
〈日時〉
2025年12月14日(日)
開場15:15 開演16:00
〈場所〉
三島市民文化会館ゆうゆうホール
〈入場料〉
S席:1500円
A席:1000円
高校生以下無料(A席のみ)
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