【曲紹介ばいおん】バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲

演奏会の選曲から演出まで!企画係です!
今回は
静岡大学吹奏楽団 静岡横断ツアー第3弾
”SUMMER CONCERT 2025”
第1部最後に演奏する「バレエ音楽『ダフニスとクロエ』第2組曲」について解説していきます!
バレエ『ダフニスとクロエ』は、1912年にロシアのバレエ団 バレエ・リュスによって初演されました。
古代ギリシアのロンゴスによる物語を題材としており、そのあらすじは、
山羊飼いの少年ダフニスと羊飼いの少女クロエの恋物語となっています。
バレエ第1場では、
若者たちが踊りを楽しむ中で、クロエをめぐってダフニスと牛飼いのドルコンが対立し、
舞踏の腕前を競い合い、勝者となったダフニスがクロエとの口づけを交わします。
その後、一人になったダフニスが別の女性リュセイオンに誘惑されるエピソードや、海賊の襲来によってクロエがさらわれ、ダフニスが絶望する場面で幕を閉じます。
第2場では、
クロエをさらった海賊の夜営地に場面が移り、捕虜となったクロエは踊りで脱出の機を窺います。
そこに、神話にも登場するパン神の巨大な幻影が出現し、海賊たちはたちまち退散してしまいます。
第3場は、
牧草地の夜明けに、ダフニスとクロエが再会を喜び合う様子が描かれます。
その後、牧人たちが集まった「全員の踊り」で、大団円となり幕を閉じます。
そして、このバレエのためにM.ラヴェルが作曲した
バレエ音楽「ダフニスとクロエ」は、
混声合唱を含む大編成の管弦楽曲であり、ラヴェルの作品の中でも最も長く、演奏時間は1時間近くにおよびます。
ラヴェルは、特定の人物や場面に対して短い主題や旋律を結び付ける、「ライトモチーフ」と呼ばれる手法を用いて、ダフニスやクロエなどの登場人物の行為や感情、状況の変化などを音楽で描いています。
ラヴェル自身も、この作品を「舞踏交響曲」と形容しており、オーケストラの重要なレパートリーの一つとして高く評価されています。
また、「ダフニスとクロエ」は、バレエ全曲の他に、ラヴェル自身によっての3つの組曲が作曲されており、
特に「第2組曲」は、ラヴェルが作曲に1年を費やしたとされる、終幕の「全員の踊り」を含む第3場の音楽をほとんどそのまま抜き出したもので、この形での演奏頻度が特に多いです。
今回は、小野寺 真先生によって、
静岡大学吹奏楽団のために編曲いただいた吹奏楽版を、
コンクールカットver.で演奏いたします。
ラヴェルの色彩感あふれるオーケストレーションと、
様々な楽器によって表現された吹奏楽版の「ダフニスとクロエ」を、
是非会場でお聴きください!
【静岡大学吹奏楽団 静岡横断ツアー第3弾】
SUMMER CONCERT 2025
〈日時〉
2025年07月06日(日)
開場14:30 開演15:00
〈場所〉
沼津市民文化センター
〈入場料〉
指定席:1000円
自由席:500円
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